Papa told me~街を歩けば (クイーンズコミックス)価格: 420円レビュー評価: 3.5 レビュー数:2 このシリーズの、単行本の後ろの方ってのは、確かに切実で、世の中の痛みに誠実に向き合った良心作だとは思うが、
その分、作者の苦しみが伝わって来るように、登場人物達の表情が凍りついていったようにも思う。
正直読んでいて辛かった。
ある時点から、作者は意識的に主人公を子どもとして描くようになり、
他の登場人物にしても、柔らかい表情を意識するようになった。
それは同時にこの大きくなりすぎ続き過ぎたシリーズと、登場人物達から距離をおく作業でもあって。
外部的な要因もあり、ここ数年はまあ、いよいよ距離をおいている訳だが ...さらに詳しい情報はコチラ |
チムニーズ館の秘密 (クイーンズコミックス)価格: 420円レビュー評価: 4.5 レビュー数:2 アガサ・クリスティーの作品「チムニーズ館の秘密」のほか「忘れられぬ死」、「ゼロ時間へ」の漫画化です。
あっさりした絵柄がほのぼのとした雰囲気を醸し出しており、ミステリーに興味がなくても楽しく読めます。
近代イギリス上流階級のファッションにもこだわっています。
どの作品も巧みにまとめられているのですが、結末がぼやけてしまっているのが惜しい。
個人的には、他のクリスティー作も漫画化してほしいところ。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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Papa told me―完全版 (1)価格: 1,365円レビュー評価: 4.0 レビュー数:3 理想の男性はお父さん、という知世ちゃん(この名前、考え抜かれている)の父子家庭暮らしを描いた傑作だ。一見ほのぼの系だが、騙されてはいけない。実に奥の深いお話の連続なのである。
知世はかわいいお洋服が大好きで、ちょっとそこまでのお出かけでも着がえる女の子だが、「おばかなかわいい服」と「格好よくてかわいい服」の区別ができる。作家のお父さんの担当編集者、北原さんのコートに憧れ、大人になったら着たいと思っているが、ただ大人になっただけのバカでは着こなせないことを知っている。
私のお気に入りは、知世の友達の幸子ちゃん。デコレーションケーキのような洋館に住み、運転手つきの車 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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Papa told me―完全版 (3)価格: 1,365円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 小さな頃、世界は不思議でいっぱいだった。朝目が覚めると太陽が覗いていること、昼間の風のやわらかいこと、砂場のうっすらとした湿り気、夜の帳の美しさ。 知世は小説家の父と二人暮しの小学生だ。父の職業柄か、周りに大人ばかりがいた環境からか、少しおしゃまで、ほんの少しこましゃくれた女の子。けれどとても正直なのだ。それも、わがままとは違う方法で。 読み進めると、彼女の視点が小さな頃の自分と重なるような錯覚が起こる。確かにわたしはたくさんの宝物を持っていた。とても小さな、それこそガラクタと呼べるようなものも。けれど、毎日生活していく中でそれをすぐに忘れてしまう。 大人になるにつれ、人 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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卒業式―榛野なな恵作品集 (クイーンズコミックス)価格: 420円レビュー評価: 4.5 レビュー数:2 papa told meもかなり社会的なメッセージを持った物語だったのですが、この本にある卒業式はさらにその性格を強めた作品です。不思議な静止感を持ったコマを挿入しながら、美麗で優雅な作風、丁寧な心理-性格描写など、作者の今までの良さはそのままに、中学生を主人公に強烈なドラマを展開させます。その構成も素晴らしく、最後の数ページは展開も速くドラマチック、すっきりした幕切れも申し分ありません。他の作品も佳作ぞろい。写星4つですみません、でも、この作者はまだまだ凄い作品が書けると思うのです。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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Papa told me (27) (ヤングユーコミックス)価格: 530円レビュー評価: 5.0 レビュー数:2 いじめ問題が連日報道されているが、Papa?内にはいくつものいじめのエピソードがある。そして表面化してこないいじめの構造や深層を描いている。 どのエピソードにも世界で、宇宙で自分は唯一無二の存在なんだよと、時にさりげなく、時に強烈なメッセージとして訴えている様に思え、27巻通しで読み終わると「明日も頑張ろう」というエピソードに必ず出会える。 時々取出しては読み倒し、何故か凹んだ気分が回復出来る、私の元気の素。 ヤングユー廃刊後、単発でしか掲載がないのが残念。何年先でも待ちますんで、書き下ろしを入れた続巻を期待! ...さらに詳しい情報はコチラ |