東京ガールズブラボー (上)価格: 968円レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 岡崎京子が、90年代中盤の視座から、あれよあれよと通り過ぎていった80年代を回顧して描いた、ぱっぱかぱーな女子校ギャルのおはなしに、グルグルめまいして。満足。 下巻の《巻末特別対談》で、作者が浅田彰と語り合っているコトバをテコにしつつ、アノ時代、アノ感性について2度考えさせられ、2度楽しめる作品になっている。 ぱっぱかぱーな主人公に、立腹しながらペンを入れていたと述懐する岡崎京子と、むしろその捨て身のギャル像に好感を覚えている浅田彰の対照がおもしろい。 私もどちらかといえば、サカエちゃんの、裸足で駆けてくようなスピードに、惹き付けられたクチである。 だが、そのスピードの ...さらに詳しい情報はコチラ |
リバーズ・エッジ価格: 1,020円レビュー評価: 5.0 レビュー数:3 この作品は、私にとって、とてもリアルです。リアルっても、ここに登場しているようなひとが周りにいたとか、そういうんでなく、お話に線が多いところがです。 線というのは、画の書き込みのことではない(この点では岡崎京子の線は少ないとおもう)。そうでなくて、話のとっかかりとなる切り口みたいな感じ。折り紙にカッターで線を引いたとき少し紙を歪めると、切り口があく。アレだ。 主人公のハルナとゆかいな仲間たちには、表面の平坦なガッコー生活と深い戦場のような私生活とがある。深いとこの私生活が表面にでないよう、各々が懸命にしてる。みんな表面のガッコー生活が大事だと知っているから。でも、だんだん表 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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愛の生活 (単行本コミックス)価格: 1,029円レビュー評価: 5.0 レビュー数:3 この作品は、岡崎作品の中でもっとも胸が締め付けられるように苦しく、ヒリヒリする作品じゃないだろうか。リバーズエッジよりも、ヘルタースケルターよりも。
あとがきにもあるけど、作者はこの作品を、愛し方を知らない、愛し方の下手くそな人々の惨めな物語と言い切っている。
そんな人々は他の岡崎作品にもたくさん出てくるが、相手をうまく愛せない、愛してもらえない感情をこれほどストレートに爆発させている登場人物はいないだろう。
二人の間にあった過去のぶつかり合い、関係の行き詰まりは全く解決も解消もされず、それなのに相手を求める気持ちは発酵して膨れ ...さらに詳しい情報はコチラ |
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チワワちゃん (単行本コミックス)価格: 1,029円レビュー評価: 5.0 レビュー数:4 表題作の【チワワちゃん】を読んだときの衝撃は大きかった。
読み切りとしても、そんなにページ数は多くないほうなのに、
オカザキ節とオカザキエキスがぎゅ?っとつまってて、胸の真ん中撃ち抜かれた。
死んじゃったチワワちゃんの真の姿が、
周りの友人知人の語りでちょっとずつあぶり出されてゆくのだけれど、
いまどきのワカモノの愛とか、孤独とか、欲望とか、よくわからないものとか、
こんな短いお話の中で、きっちりあぶり出してゆくオカザキキョーコはすごい!
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神〓剣侠〈5〉めぐり逢い (徳間文庫)価格: 840円レビュー評価: 1.0 レビュー数:1 読み進むにつれてこの5巻・・・。笑うしかなくなってきちゃって。(^^;)
ハッピーエンドは好きですけど。
でもこんなに何もかも無理やりな展開でなくても???!!!!!
と、冷や汗をかいてしまいました。
納得いかないところが多いかったんですがそれでもドラマがなかなか面白かったので
原作を読んでみたんですが・・・。
「この作家さんはすごく人気のある大家らしいから
ドラマの破綻しているところはきっとドラマの脚本のせいで
原作はしっかりした話なんだろうな?。」とわくわくして読み ...さらに詳しい情報はコチラ |
ショコラ・エブリデイ価格: 999円レビュー評価: 2.0 レビュー数:2 彼女が後に描くことになるテーマやモチーフの萌芽を見ることができる。しかし、それらはいずれも語りつくせておらず(対象とする読者層が十分明確になっていなかったのか?)、時代や人間の病理を深く抉って表現できる作家である彼女としては凡作であろう。しかし、終幕の明るさや可愛らしい装丁、前後半を分ける部分に置かれた児童書のような数ページなど、読後感が重い代表的作品群と異なった面は新鮮だった。彼女の作品を読み込んでいる方には、他の作品との比較において、ニヤリとさせられる発見がいくつかできるのではないだろうか。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
神〓剣侠〈4〉永遠の契り (徳間文庫)価格: 840円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 非常に乱暴な言い方ですが、「水滸伝」と「封神演義」と「冬のソナタ」を足して三で割らないような内容のお話を想像していただければ、まず当たらずとも遠からずです(笑)
筆者の金庸先生は話の荒唐無稽さ・えー加減さはともかく、中国現代文学の礎を築いたと称される御仁だけあり、人物造形と心理描写においては絶妙。主人公の超人的でありながら清濁併せ持つが故の人間臭さ(少年ジャ●プが好きな人にはウケそうだ)、お師匠(ヒロイン)の突き抜けた浮世離れ加減、その二人が並居る豪傑蹴散らして織りなす傍若無人なまでの純愛は、いっそ清々しいです。いやあ、あの文革時代によく焚書にならず残ったものだ。
本 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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東方見聞録―市中恋愛観察学講座価格: 1,260円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 80年代後半、中森明夫の「東京トンガリキッズ」「おしゃれ泥棒」、いとうせいこうの
「ノーライフキング」はオカキョンの凄まじい才能の開花の予兆だった
この連作はオカキョン自身による才能開花の予兆の一つ。その後のオカキョンの
「町を視る眼の芽」が吹いている
とは言え、かなりのオカキョン・ファンか80年代後半にストリートでブイブイ言わせた人
(か、言わせたかった人)でないと「何てことのないナツマン(ナツカシの漫画)じゃん?」
かもね。オカキョン天才!を聞きつけて読む方には先に「Pink」「リヴァース ...さらに詳しい情報はコチラ |
女のケモノ道価格: 1,300円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 マンガやイラスト、天野鈴子さんと清岡卓美さんとの対談で、20の女の○○道について語った本。
対談は、辛口だけれどサバサバしていて格好良いです。話が脱線したり違う話になることも度々。2005年に出版された筈なのに情報が古いと思ったら、『CREA』1994年12月号?1996年7月号に連載されていたのを単行本化したと聞いて納得しました。
マンガは、岡崎京子さんって私の中ではシリアスなイメージが強かったのですが、意外とギャグもイケるんです。手描きの文字は読み難いです。
よしもとばななさんの解説に感動しました。 ...さらに詳しい情報はコチラ |