MW(ムウ) (1) (手塚治虫漫画全集 (301))価格: 591円レビュー評価: 4.5 レビュー数:3 ムウという化学兵器によって脳をおかされた純粋な少年が、悪の権化となって幾多の殺人や悪行をためらうことなくやってのけ、ムウを手にいれるために手段を選ばず突き進むというあらすじ。主人公結城は基本的には悪そのものであり、他の話であれば少しは人間らしさを垣間見させるところを、そういった一瞬も手塚は許さない。(賀来神父への愛情については数少ない例外だが)悪とは一体存在するのか、それは一体どのようにあるのか、それはどうしてあるのか、そんな悪について考える契機を与えてくれる。悪というものそのものが主題のため簡単に主人公に移入できるわけでなく(現に主人公は内面をあまり語らない)心地よく読めるような漫画ではな ...さらに詳しい情報はコチラ |
奇子 (上) (角川文庫)価格: 609円レビュー評価: 4.5 レビュー数:11 アトムやリボンの騎士等のアニメ化された所謂「白」手塚作品と両極に位置する作品。
GHQ占領下の日本が舞台となり、下山事件、農地解放等の事件を題材として、その時生きた人の、政治思想、性モラル、道徳価値の変換を物語る。
傑作「アドルフに告ぐ」と同じく、続く戦後という時代の匂いを感じることができます。
観察可能な事実を元に推理小説を書いたのが松本清張、ノンフィクションを書いたのか吉村昭、漫画を描いたのが手塚治虫でしょうか。
作家にとっては結局「事実」が一番面白いネタ元なのかなあと思います。
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PLUTO (3) ビッグコミック価格: 550円レビュー評価: 4.5 レビュー数:18 手塚治虫は、映画を研究してカットやストーリーに取り入れたということを何かで読みました。浦沢氏もよく似たアプローチを行っているのではないかと今巻を読んで想像しました。アトムの妹ウランは、その愛らしさで絶大な人気がありますが、かわいらしいウランとプルートゥという姿を見せない強大な力の持ち主が出会い。この演出は実に良く考えられたものだと感じ入りました。巧みにコントラストを作り出すことによってスリル感が高まります。役者が揃ってきた感じです。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
奇子 (下) (角川文庫)価格: 620円レビュー評価: 5.0 レビュー数:7 しかし,読み終えた後の嵐の去った後のような荒涼たる感覚は秀抜だ。壮絶なラストは虐げられ抑圧された奇子の起こした反乱であり革命である。こんな人間達が身近にいたら本当に気が狂うだろう。奇子は本当に生まれなかった方がよかったのだろうか?あと,田舎は怖いというイメージでトラウマになりそうでした。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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手塚治虫クラシック音楽館価格: 1,890円レビュー評価: 5.0 レビュー数:2 今年は手塚治虫生誕80年であった。手塚が意外にも生前、ピアノを弾きこなし、こよなくクラシック音楽を愛していたことを私はこの本で初めて知った。アニメ、エッセーを含めれば取り上げた音楽家は37 人に及ぶ。手塚に間近に接した著者が、クラシック音楽をキーワードに手塚漫画を読み解く一冊。本の中の手塚の漫画も文章も実に素晴らしい!! ...さらに詳しい情報はコチラ |
PLUTO (1)価格: 550円レビュー評価: 4.5 レビュー数:99 ゲジヒトら人型ロボットも含め、この作品に登場する面々の8割強はくたびれたオヤジ達ですね、そんな浦沢氏の最も得意なフィールドで今作も十二分に辣腕が発揮されています。ゲジヒト、ヘラクレス、天馬博士・・渋すぎてたまりません。 さて1巻のストーリーの見所としては、やはり皆さんが多くあげてらっしゃる老音楽家ダンカンとノース2号の話でしょう。人の顔を持たないロボット達の悲しみ、苦悩、逡巡等、その心の機微を見事に描き出し我々読者にスムーズに伝達してしまう。そんな凄技をやってのける漫画家は浦沢氏以外にそうそういないでしょうね。 文句なしに希代の傑作です。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
PLUTO (2) ビッグコミックス価格: 550円レビュー評価: 4.5 レビュー数:42 自ら核兵器を所持しているにも拘わらず、新たに他の国が核兵器(大量破壊兵器)を持つことを禁止する...アメリカ合衆国とイラクの間で2003年に行われたイラク戦争をヒントに、ストーリーを展開している。
そして、2巻では新たな世界最高峰ロボット1対とウランが登場した。 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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