水木しげるのラバウル戦記 (ちくま文庫)価格: 998円レビュー評価: 4.5 レビュー数:12 ゲゲゲの鬼太郎の歌は、実は水木さんのユートピア・ソングで、それはこの時のラバウルの原住民、トライ族との交流が元になっています。
後続部隊なしの3年もの間初年兵でこき使われる日々、マラリア、部隊全滅、決死の脱出、爆撃、片腕切断。過酷な毎日の中で、若く丈夫な胃袋を武器に、部隊や療養所を抜け出し、原住民と仲良くなり、ときには森にうっとりし、森を畏怖した。
水木さんという人はかなり変わっていて、しかもタフです。人気があり、カリスマ性のある人だったようです。
社会的には変わっているが、人間の感覚としてはマトモ。そんな視点で描かれているので、戦記物 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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悪魔くん千年王国 (ちくま文庫)価格: 1,050円レビュー評価: 5.0 レビュー数:7 個人的には、本書が水木しげるの最高傑作だと思う。善だか悪だかわからない奇態な天才少年、悪魔くんが、千年王国を作るのだ、という異常な発想に取り付かれ、行動を起こす。腹心(?)のイモリビトが、むしろ、事実上の主人公で、舞台回し役となっている。戦後の高度成長期の初期に、この波に乗れなかった人々や、町並みや、風俗が全編を覆っていて、今となれば、そんな感じだったよな、と感慨深い。おそらく当時、学生運動華やかなりし頃だったと思うが、子供だった自分が少し見上げるような視線で覚えている世界はこんな感じだった。もう一つの傑作「河童の三平」同様、筋らしき筋はあるが、おそらくは、書いているうちにどんどん変転してい ...さらに詳しい情報はコチラ |
墓場鬼太郎 (1) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-7))価格: 860円レビュー評価: 5.0 レビュー数:7 私が水木しげるのまんがに出会ったのは、まだ小学校に入るかどうか、といった幼年の頃である。当時から私は、彼の怪奇・幻想の世界に遊ぶことを心から楽しんだ。貸本時代の作品にも、祖母や両親などに買ってもらった単行本でかなり多く接していた。当然、墓場鬼太郎も、である。
人生も半ばを過ぎて、体力的には明らかに下り坂、残された時間が気になるようになった。今の私がしていることは、どうやら昔の再確認であるらしく、小さい頃に親しんだあれやこれやを、財布が許す範囲で、少しずつ集めて懐かしがることが多くなったと思う。このシリーズ全6巻は水木しげるの貸本版鬼太郎がまとめて読めるとあって、そう ...さらに詳しい情報はコチラ |
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劇画ヒットラー (ちくま文庫)価格: 546円レビュー評価: 4.5 レビュー数:15 「ゲゲゲの鬼太郎」のヒットで知られる水木先生が描く、人間「アドルフ・ヒトラー」伝。
ヒトラーの伝記は・・・当然の如くというか少年・少女向きの本では有り得ない。
そもそも「伝記」は社会や歴史に恩恵をもたらした人間の偉業を書き綴ったものなので、子供に読ませるに正しい書となるはずもないのだから当然か。
ただ現在の日本だけでなく、世界中で「ヒトラー」に対して書かれた書物の数は膨大なものに及ぶそうで、同時代のイタリアの独裁者で、ヒトラーと同盟を結んでいたイタリアの「ムソリーニ」などと比較しても格段に多い。
そのことから考えても ...さらに詳しい情報はコチラ |
完全版 水木しげる伝〈上〉戦前編 (講談社漫画文庫)価格: 861円レビュー評価: 5.0 レビュー数:5 非常におもしろかったです。
内容は作者が鳥取県境港市で生まれてからの幼少期、
壮絶な戦争体験、漫画家として現在までの
人生を描いた3巻の内の1巻である。
絶妙なストーリー展開や様々な独特のおもしろい画風など今の漫画にない作風。
水木しげるさんってこんなにおもしろい人間なんだと感動しました。
上・中・下の3巻あって、中では戦争体験を
話を詳しく描いている。
日本人なら1度は知っておいた方が良いと思った。
久々に良書に ...さらに詳しい情報はコチラ |
駆逐艦魂価格: 1,995円レビュー評価: 4.0 レビュー数:1 A5版ソフトカバー復刻本です。後に「幽霊艦長」としてリライトされた内容です(講談社コミックス「敗走記」などに収録)。やはり版型が大きい分、迫力があります。魚雷に直進して鑑主波でよけるシーンなど、ここでもう完成しています。
ちなみに単行本としては初復刻ですが、作品そのものは2007年8月に宙出版から「ああ玉砕」として刊行された「水木しげる戦記選集」に、一足先に復刻収録されています。
ストーリーは「幽霊艦長」とほぼ同じです。ただ「幽霊艦長」では、前半部に史実のルンガ沖夜戦を盛り込んで勝ち戦ぶりも入れ、後半をセント・イザベル島撤収をモチーフにしているのに対し、「駆逐艦 ...さらに詳しい情報はコチラ |
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墓場鬼太郎 6 貸本まんが復刻版 (6) (角川文庫 み 18-12)価格: 740円レビュー評価: 5.0 レビュー数:4
本書は佐藤プロ版「墓場鬼太郎」の「-怪奇オリンピック-アホな男」と、東考社版「墓場
鬼太郎シリーズ」の「ないしょの話」を収録しています。いずれも着想、絵柄がすばらし
い、貸本時代を代表する作品です。また後者はアニメ版『墓場鬼太郎』では放映されてお
らず、「幻の12話」になっています。
【アホな男】
「アホな男」は、「あの世保険」の特典として鬼太郎が配った、怪奇オリンピック招待券
が引きおこす悲喜劇をえがいた話です。鬼太郎は生活費をかせぐため、わずかな現世の掛
け金で来世の幸福を約 ...さらに詳しい情報はコチラ |
水木サンの幸福論 (角川文庫)価格: 620円レビュー評価: 5.0 レビュー数:2 私は小学生の頃「少年マガジン」に連載された「ゲゲゲの鬼太郎」を読んで妖怪マニアになった。その意味で水木先生は妖怪界における師である。だが、水木先生の自伝「ほんまにワシはアホやろか」と読むと、その生き方に感動すると共に、その大人ぶりには驚かされる。本書は水木先生の人生論を纏めたもの。
水木先生は太平洋戦争に駆り出され、南の島で戦闘のため隻腕になり死線を彷徨った。しかし、そんな不遇の中でも自身の不幸を恨むより、親切にしてくれる島の人々に感謝の念を持ったと言う。回りの状況に左右されるのではなく、常に悠然とポジティブ思考で生きて行く。勿論、自分の考えを他人に押し付けたりはし ...さらに詳しい情報はコチラ |
墓場鬼太郎 (5) (角川文庫―貸本まんが復刻版 (み18-11))価格: 740円レビュー評価: 4.0 レビュー数:2
本書は佐藤プロダクション版「墓場鬼太郎」から「おかしな奴」と「ボクは新入生」を収
録しています。
【おかしな奴】
「おかしな奴」は、資産家の青年を悩ませる、正体不明の怪物体(=おかしな奴)と鬼太
郎親子が対決する話です。鬼太郎親子は本書で「怪奇事件専門解決 墓場鬼太郎」の看板
をかかげています。『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズ、「陰摩羅鬼」の原案となった作品で
す。
【ボクは新入生】
「ボクは新入生」は、ブリガドーン現象によって調布市(東京都)がお化けの国にな ...さらに詳しい情報はコチラ |